「最近パソコンの動きが遅い気がする…」と思っていませんか?
パソコンの動きが遅い原因はいくつか考えられます。
心当たりが無いようなら、一度パソコンの『排気口』や『接続端子』の付近を確認してください。もしかして、ホコリが溜まっていませんか?
パソコンの内部にはたくさんの電子部品があり、電気が流れることで熱が発生します。そのため、パソコンが処理をするデータが多くなるほど、内部の温度も高くなります。
そこで、パソコンには外部から空気を取り入れて、内部の温度を下げる仕組みがあります。
あの音は、パソコン内部の冷却ファンの回転数を上げて、より多くの空気を熱と一緒に排出しているということです。
しかし、内部にホコリが溜まっていると、空気の通りが悪くなるため、上手く熱を外に逃すことができなくなります。
そうなると、さまざまなトラブルが起こります。
- 動きが重くなる
- 本体が熱くなる
- 異音がする
- ショートする
- 故障の原因になる
パソコン内部の温度が上りやすくなる他に、溜まったホコリが湿気を吸収することで漏電する可能性もあります。ですから、パソコンの処理能力の低下や、故障を防ぐために内部の掃除をしましょう。
この記事では、自分でパソコンの掃除をする方法について解説しています。
パソコンの掃除をするべき部分
パソコンは、大きく3つのパーツに分けることができます。
- ディスプレイ
- キーボード
- パソコン本体
それぞれの特徴に合わせた掃除方法を選ぶ必要があります。
また、パソコンの種類も2つに分かれます。
- デスクトップ
- ノート
このうち、ノートパソコンは分解できないタイプも多いので、表面の掃除だけ行います。
それでは、パーツごとに特徴を見ていきましょう。
①ディスプレイ
パソコンの映像を表示させるパーツのことで、みなさんが普段見ている画面です。ディスプレイにホコリや汚れが付くと、映像が見えにくくなります。
明るい時はあまり気が付かないかもしれませんが、電源をOFFにするとホコリなどが確認できます。
②キーボード
パソコンで文字を打つためのパーツです。たくさんのボタンが並んでいて細かい隙間があるため、ホコリが入り込みます。
また、指で直接触る部分なので汚れやすいです。
キーボードは水が入ると故障の原因になるため、掃除道具に気を付けましょう。
③パソコン内部
基本的に、ノートパソコンは本体が開けられないようになっています。そのため、内部を掃除するのは『デスクトップパソコン』のみです。
デスクトップの場合は、大きな箱の中にパソコンの本体部分が入っています。
もちろん、ケースの中は電子部品だらけですので、他のパーツよりも慎重に作業を行う必要があります。
ディスプレイの掃除方法
ここからは、パーツごとに合わせた掃除方法を解説していきます。もし、掃除をしたことが原因でパソコンが動かなくなると大変なので、万が一に備えてデータをバックアップしておくと良いでしょう。
普段バックアップをしていない方も多いでしょうから、この機会にデータを保存しておきましょう。
では、ディスプレイの掃除方法から始めていきます。
【必要なもの】
- 掃除用ブラシ
- ウェットシート
まずは、【掃除用ブラシ】でホコリを取り除きましょう。この時に使うブラシは、他のパーツの掃除にも使える『静電気を除去してくれるタイプ』がおすすめです。
次に、ウェットシートで拭いていきます。
ちなみに、身近にあるもので掃除をしても問題はありませんが、下記の通りになります。
- ティッシュでは細かい繊維が残る
- 一般的なウェットシートでは、拭き跡が残る
そのため、ディスプレイ用のシートを使うと良いでしょう。
キーボードの掃除方法
次に、キーボードの掃除方法について解説します。
【必要なもの】
- 掃除用ブラシ
- エアダスター(ブロアー:送風機でもOK)
- ゲル状のクリーナー
- キーボード掃除用の綿棒
- 無水アルコール
- 布
キーボードの場合は、内部に電子機器が入っているため水分は厳禁です。その上で、汚れ具合に応じて掃除方法を変えていきましょう。
ホコリを取りたい場合は、掃除用ブラシで払うか、エアダスターで飛ばしましょう。
ボタンの間に入り込んだ汚れは、ゲル状のクリーナーで吸着させるか、キーボード掃除用の綿棒で拭き取ります。
専用の道具を使えば簡単に外すことはできますが、戻す時にボタンの配置を間違えないようにしましょう。
パソコン内部の掃除方法
最後に、パソコン内部の掃除方法を解説します。対象はデスクトップパソコンのみになります。
(※ノートパソコンをお使いの場合は、専門業者に内部の掃除を依頼する方法があります。)
まず、パソコンの内部を掃除する前に、注意しておくことがあります。パソコンの内部にはホコリが溜まっているので、掃除をすると部屋中に飛んでしまうかもしれません。
そのため、ビニールシートなどの上で作業をしましょう。また、ホコリを吸い込まないように、マスクをしましょう。
準備するもの
- ビニールシート
- マスク
- 静電気を防止する手袋
- ドライバー
- 掃除用ブラシ
- ピンセット
- エアダスター
- 掃除機
①電源ケーブルやアダプターを外す
まず、パソコンの電源をOFFにして、コンセントから電源プラグを抜いておきましょう。
また、パソコン本体に接続しているケーブルが邪魔になるようなら、最初に外しておきましょう。
②ケースを開ける
ケースを開ける前に、確認しておくことがあります。
- 本体を開けて内部に手を加えると、保証が無効になる場合がある
- ケースを開けるのが難しい機種もある
これらの問題が無ければ、パソコン本体のケースを開けていきます。多くの機種は、側面のネジをドライバーで回すとケースを外すことができます。
また、パソコン内部のパーツは外さない方が無難です。
ちなみに、この後の掃除をする順番は特に決まっていませんので、ホコリを取り除きやすい場所から始めても大丈夫です。
③ファンのホコリを取る
冷却ファンは、パソコンの内部で一番ホコリが溜まる場所です。パソコン内部の温度を下げるために重要な部分ですので、できるだけきれいな状態にしておきましょう。
まず、大きなホコリはピンセットでつまんで取り除きます。次に、掃除用ブラシでホコリを払いましょう。
ただし、冷却ファンを掃除する時には、力を入れ過ぎないように気を付けてください。もし、ファンの軸がずれると異音の原因になってしまうからです。
④基盤のホコリを取る
さらに、基盤のホコリも取り除きましょう。基盤は重要な電子部品の集まりですから、特に慎重に掃除をしてください。
見える範囲のホコリは、掃除用ブラシで払いましょう。小さなパーツが取れるかもしれないので、無理はしないでください。
目では見にくい場所や、直接触りたくない場合はエアダスターでホコリを飛ばしましょう。
この時、内側から外側へ向かって飛ばすと、きれいにホコリを取り除くことができます。エアダスターは、逆さでも使えるタイプだと便利です。
また、エアダスターは可燃性のガスを使っている場合があるので、成分を確認しておきましょう。
⑤フィルターのホコリを取る
フィルターは外部から空気を取り入れる部分ですので、ホコリが付きやすい場所です。ケースの外側から掃除機で吸い取ると良いでしょう。
また、ケースの外側に付いている接続端子やケーブルなども、合わせて掃除をしましょう。
これで、パソコン内部の掃除は完了です。
最後にパソコン本体のケースを閉じて、周りに落ちたホコリを集めて捨てましょう。パソコンは、知らない間に意外とホコリが溜まっています。
パソコンの処分方法はこちらで紹介しているので、壊れてしまったパソコンは正しく処分しましょう!